3A07自分用メモ(1)「ことば」について

おそらく3A07を見た人は既に知っていることばかりだと思いますし、他の人の体験はあまり意味がないかも知れません。ただ、私は、3A07を見て、何度もびっくりしたので、その気持ちの動きの過程を忘れないように書いておこうと思います。


○「ことば」について
あずささんが、倒れたPを抱き起こしているところで、少し耳を傾けています。
この時、Pが何か言おうとしたので、それを聞こうとしているようです。
しかし、Pは結局それをはっきり言うことができずに死んでいった。


あずささんがトランプに隠された意味に気づくところで、

  • 律子くんの「アナグラム」と言った映像
  • 春香の「ひっくりかえしてみるとか」と言った映像

そして、

  • Pが最後に何か言おうとした映像(実際、聞こえないけど、それだけ聞いたのでは分からない、何かはっきりしないことを言ったのだと思います。)

が出ます。
そして、それらの思い出からあずささんがトランプの意味に気付き、走って帰ってPと対話します。
Pはトランプを並べて説明してくれる。


この流れからすると、Pは、最後の時ぐらい、はっきりと「愛しています」と言って死ねばいいのに、そこでもはっきり言うことができずトランプの解説なんかしようとしていたのですね。
ただ、トランプだけではなく、LOVEとも言おうとしたのではないかと思いますが。
アナグラム」のヒントで順番に気付き、
ひっくり返し、
そして、よく聞くと、LOVEのように聞こえるPの最後の言葉。
口の動きを見ていると、Oは言っていて、Vは言えたのかな、この辺りで意識を失っているように見えます。
(後で、あずささんが3A07の意味に気づく場面のPの映像を見ていると、L,O,V,Eとばらばらに言っているのではなく、「ラブ」と一気に言っているようにも見えますが。)
この辺が伏線になっているのかも知れません。
だから、病院であずささんが手にトランプを持っていたのかもしれません。
(普段から持ち歩いていたのが前提ですが。あずささん、可愛いですね。)


実は、Pの「遠回し」な言い方しかできない、そんな不器用な、それは言葉だけではなく生き方もなのでしょうが、それが死に結びついていく、だけど、それこそがまた、二人を結びつけているもののように思います。
なんといっても、方向音痴のあずささんですから、遠回しのPでなくてはね。


そして、そういう「遠回し」の不器用さを律子くんが受け継いでドラマは続いていく。
真君は「ボクたち、みんな不器用だから」まで言っている。
しかも、ゆきぽが「そうなのよ」と苦笑。(書いてないけど)
でも、この雪歩くんの笑顔は本当にいいと思います。
この笑顔だけで、あずささんのこれからの765プロの中での役割がよく分かる。信じられない。
あずささんは、Pの遺志を継いで、765プロのみんなの気持ちを「ことば」にしていくつもりで、みんなもそれを期待しているということがたったこれだけのシーンと言葉で分かる。
バカには勝てない、とはこのことだ。


それにしても、Pの最後の言葉がおそらくトランプに関係したことだったのでしょう。
それが、題名の3A07に重みも加えているように思います。


こうして見ると、言葉が音声になっていない、その意味のサイレント映画というのはいいですね。
見る人が自由にイメージをふくらませることができる。
作り手も、いろいろな多義的な解釈のできる映像を使って表現を豊かにすることができる。
「ことば」をモチーフにしながら、言葉より大切なものがあることを改めて気づかせてくれる作品でした。


セバスチャンPが資料を公開してくれていて、感激です。
http://blogs.yahoo.co.jp/sebastian_plastic/30327692.html
しかも「セキュリティクリアランス」が掛かっていて、加えてneed to know のない人には必要のない情報は開示されていないところがとってもうれしい(私はもちろん開示されない方ですが)。


下のURLのような、こういうかっこいい感想を書いてみたいものだと思いました。
http://blog.livedoor.jp/kas_p/archives/1102092.html