一つの組織に就職して、ある程度の年を過ごすと、いつの間にかその組織の中では上位のポストに就く。
当たり前のことなのかも知れないけれど、不思議な気がする。
自分では、まだ新入社員とは言わないか、それに近い存在のような気がしているのに、段々周囲の雰囲気が変わってくる。
それは、責任を自覚しなければならないことなのかも知れないし、逆に、組織を辞めてしまえればそれまでの、ある意味で儚いものなのかも知れない。
それでも、所詮、自分が旅人であると思うことから始まるのかも知れない。
私の持っているこの本は、もう何遍も読んだせいで、ばらばらになってしまったけれど、私も、自分の存在が忘れられて何か残るものがあれば、それは本当に生き、死んだ甲斐があるということかも知れない。
- 作者:宮崎 駿
- 発売日: 1983/06/15
- メディア: 文庫