運転再開見込み情報案内方法に関する教材開発

交通新聞2012年1月31日
鉄道総合技術研究所人間科学研究部人間工学研究室副主任研究員
山内香奈さんによる記事。

この記事が面白いと思ったのは、本来の内容もさることながら、さまざまな情報の伝達は現場に任されている、ということを教えてくれた点。
確かに、電車の運行に関する情報提供は事故発生時のみならず日常の車内アナウンスも含めてかなり差がある。
これは面白いことで、鉄道会社のプライオリティの置き方が分かる。
鉄道会社は、車両の運行を第一義とし(或いはまた別のことをもっと大切にしているのかも知れないが)、顧客とのインターフェイスの部分についてはトップマネージメントは余り関わっていない、ということだろう。
この記事では、情報が顧客に伝わるよう、現場の人々の情報提供に関する意識を高めるための方法について論じており、それを通じてさまざまな場面において主体的に職員が行動できることを目指していると述べている。それはそれで大切だと思うが、トップマネージメントの意識を変えることこそが重要であるように思う。

参考
運転再開見込み情報の早期案内を 促進するための教材開発
運転再開見込み情報の早期案内を促進するための教育訓練手法
運転再開見込みを伝える
輸送障害時の旅客向け案内放送の改善