砂漠の師父の言葉

今はフィロカリアと併せて、「砂漠の師父の言葉」という本を読んでいる。
こうした本は自らの心の有り様によって様々な面を見せてくれる。
心が渇いて水を求めているような時には、本当に暖かい本だ。
読みながら、私にとって大切と思える言葉を少しずつここにも書いていこうと思う。
今日は初めてなので、15ページにある師父アントニオスの言葉を引きたいと思う。

彼は語った。「つねに目の前に神への畏れを持て。『死を与え、生命を与えるお方を思い起こせ』(サムエル上二・六)。世とそこにあるすべてのものを憎め。すべての肉体的な安楽を厭え。神に依り頼んで生きるために、この生から遠ざかれ。神に何を約束したのかを思い起こせ。神は審きの日に、それをあなたがたに問い尋ねるだろう。飢え、渇け。何も身に纏うな。眠るな。悲しめ。泣け。そなたたちの心において呻け。自分たちが神に相応しいものであるかを吟味せよ。己の魂を救うために肉体を軽んじよ。」

これは敢えて厳しい表現を選んでみた。
厳しく見えるが、現に飢え、乾き、悲しみ、泣き、呻いている人には優しい言葉として響くだろう。
アントニオスという師父、修道者は人間性にも理解のある、よい人であったように思う。