NHKとの対話

両親が亡くなり、誰も住んでいない実家に、時折、風を入れに行く。

昨日行って見ると、実家のポストに、NHKの受信料のチラシが入っていた。

両親が亡くなった時に、これまでの母の名義のNHK受信料を引き落としていた口座も解約したので、その旨を連絡した。誰も住んでいない旨を告げたところ、分かりました、と言うことであった。


その後、ずっとチラシも入っていなかったが、母が亡くなってから1年半くらい経ったこともあり、NHKの人も入れて見たのだろうと思い、再度、NHKに誰も住んでいないことを連絡した。

すると、受信機があるなら、支払え、と言ってきた。
テレビの方は、不要なことを言われないように、カードも抜き、受信できないようにしてある。
ただ、母の部屋の雰囲気をそのままにしておき、風を入れに来たとき、仏壇に手を合わせ母の気配を感じるためにテレビ自体はおいてある。

そのような状況を伝えても、払え、の一点張り。
カードを抜いていても、入れれば使える機械があれば支払え、とのこと。
ことによると、故障していても支払え、と言って来るのだろうか。

私は今住んでいるところではNHKの受信料を支払っている。
私自身はテレビは基本的には見ないのだが、本当に希に見たい番組があることもあるし、NHKには友人や知り合いもいるので、特に支払うことに抵抗もなかった。

しかし、今回の件では正直、NHKの態度に驚いた。
人がいなくても、見えなくても支払え、というようなことまで主張するのか。
空き家においてある映らない遺品からも受信料を取ろうとするのか。
NHKに対する信頼が完全になくなったことだった。

 

とは言え、私は法には従うので、実家のテレビは早速撤去した。
母の部屋がそこだけ空虚になっている。
私も、あまり気にしない方ではあるが、これからはその空虚な場所を見る度にNHKに対する反感が甦ってくることになるのだろう。
NHKにもよい仕事をしてくれている人もたくさんいるのに、このような反感を持つ羽目になるのは残念なことであった。