ウィザーズ・コンプレックス&Whitesoftなど

 Gangsta Republica、Arcadiaが大変よかったので、元長さんのシナリオのものをやってみようと思ってウィザーズ・コンプレックスをインストール。
ただ、元長さんのシナリオに入る前に挫折してしまった。
まさに地の文やセッティングなどが馴染まず、既に残された時間も短い私では無理かな、と思った。
それでも、スキップしながら一応1時間30分くらい付き合った。

 Gangsta Arcadia も気に入ったのだが、製品として問題があることは私にも分かる。また、その後にWhitesoftから発売された「猫撫ディストーション 恋愛事象のデッドエンド」はクラウドファンディングでパッケージ版として販売されたが、やはりファンからの批判がある。

Whitesoftは、ギャングスタアルカディア以降はかなりひどい状況であったようだ。
その意味では、むしろ、猫撫デストーション&同Exodusやギャングスタ・リパブリカが一応完成していることがむしろ有り難いことと考えるべきなのかも知れない。

 また、やはり私が気に入っていた「ひよこストライク」を出していたEx-it もこうした面では評判が悪い。
 とは言え「逃避行ゲーム」も今ひとつではあるものの、やはり雰囲気があり、切なく、絵も可愛く、私自身は気に入っている。
 また、後継ブランドのInsyncの「妄想コンプリート」も楽しいのだが、途中からちょっと付き合えなくなり、最後まではやっていない。
 こうしてみると、Ex-it系では、ある程度ちゃんと完成したのは「ひよこストライク」のみか。「ひよこストライク」も、もっといろいろ知りたいと思うことがあった。それが味わいでもあったのだが、次の作品としては、ひよこストライクの続編とかがよかったのではないだろうか。

 いずれにしろ、ホワイトソフトにしても、Ex-itにしても、この時点では、光るものはあるが完成させる能力のない組織、という評価になるのだろう。
 私自身も、振り返ってきちんと一定のクオリティのものを提供してきたかは内心忸怩たるものではあるが。また、それは若さということもある。当然ながら、若い頃、コンセプトだけはあったが、それを完成させるところまでもっていくことができなかった経験はある。
 今でも、やりこと、あるいは、プロジェクトなどについてアイデアやプロットを提示はしたが、完成したり成功したりしなかったことはたくさんある。Hard thingの中でベン・ホロビッツも、スタートアップでは10のうち成功するのは3くらいで、それでも10のチャレンジを続けなければならない、そして、ぎりぎりのところでは「この弾丸を外したら終わり」というような状況で結果を出す必要がある、と繰り返し述べている。
 そうした意味では、こうした光るものを持っている皆さんには、失敗にめげることなく、経験を糧として、よいものを作ってくれることを期待したい。

 こうした、やっていて楽しいが未完成のものというのがある一方で、本当にインターフェイスや絵は素敵で、評判も悪くない、私もとてもやってみたくなるようなもので、どうしても合わないものがある。
 私にとって、それはetudeというメーカーのゲームとかだろうか。。「そして明日の世界から」とか「七つの不思議の終わるとき」とか、本当に素敵な雰囲気なのだが、何が駄目と言うこともないのだが、日常の会話をずっと流して読んでいくことができない(これはウィザード・コンプレックスも同じだが)。かといって雰囲気があり、スキップだけで終わらせるのは惜しい。何度かチャレンジしているのだが、最後まで進むことができず、残念に思っている。
 そうした意味では、物語の登場人物たちと一緒にいられたことがうれしく思えるような作品は、未完成であっても大切にしていきたいと思う。
 そもそも私は、購入の際には一般の評判も参考にするが、購入して自分でプレイし、また考えるときには、自分以外の評価など気にしないではないか。特にネガティブな評価の中には、評価する者こそ反省した方がいいのではないかと思えるようなものが含まれていることがある。自分の思考を鍛えていくこと大切と思う。

 

あと、全然関係ないが、未完成と言えば、「おたくまっしぐら」を思い出す。あれはまた違った事情があったのものと思うが、やはりメーカーを責めるのは気の毒にも思う。よく出してくれた、と思ったりする。