城砦 Antoine Saint Exupery

帰宅途中自宅近くのレストランで食事。
最近できたモロッコ料理のお店。
メニューを持ってきてくれたマスターが「モロッコはよい国だ」と言い、注文を聞いて調理場に戻る際、モロッコについて書いた本を渡してくれる。


カサブランカはモロッコにあること、サハラ砂漠があること、そして、ベルベル人が人口の65パーセントを占めること。
知らなかったことばかりだった。
これまでも接した情報のはずだが、私を通り過ぎて行ってしまったのだろう。


砂漠、そしてベルベル人と言えば、サン・テグジュペリの「城砦」を思い出す。私は、ベルベル族というのはサン・テグジュペリの想像上の国民かと思っていた。
レストランのご主人に聞くと、ベルベル人は、色は白く、顔立ちも、アフリカ系でもラテン系でもない。日本人のように(とアフリカとスペイン系の混血のすらりとした店主は表現した)勤勉で服装も派手でなく堅実に仕事に打ち込む人々だ、と話していた。
城砦に出てくるベルベル族のイメージと重なるお話だった。
今の日本人像と重なるかは大いに疑問だけれど、今回の災害は日本に住む人々にどのような影響を与えるだろうか。


サン・テグジュペリの城砦は、今こそ読まれるべき本だと思うのだけれど、絶版になっているのが悲しい。以前はみすず書房版の著作集に収録されていたが、新たな装いで出版された著作集からは漏れてしまった。
私にとっては、最も頻繁に繙く本の一つだ。


城砦 1 (サン=テグジュペリ著作集 6)

城砦 1 (サン=テグジュペリ著作集 6)



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The Wisdom of the Sands

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Citadelle

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