逆縁

先週は天豊に行ったのだが、休み。
いつもは3月に行く沖縄に2月に行ったとのこと。
これまで沖縄に毎年何をしに行くのか聞いても微笑んでいるばかりだった。
今日、問わず語りに、それは20歳で亡くなった息子さんの供養に行くのだと聞いた。
海が好きだった息子さんが亡くなったとき、ご主人はどうしようかと思った。
その時、沖縄では逆縁の子供は海に骨を流すと聞いた。それは、復活を祈る気持ちを表現する儀式でもあるとのこと。
ご主人は、琉球のある島に行き、そこで骨を流した。
以後毎年その島に行って一日ぼうっとして帰ってくる。
どこかの魚が息子さんの骨を啄み、その魚の骨肉になっているかと思うと、息子さんの命が世界中に広がっているような気持ちになる、と言われる。


小宮さんという「職工」と名乗る60歳過ぎの人と一緒になる。
職工、なんてハウプトマンを思い出すが、きっと立派なエンジニアであった方なのだろう。
その少年のようなひたむきさに、妙に分かったような顔をしている自分を恥じる。