ブランドなど

私はクレインのカードや封筒など使っていたのですが、新しく買ってきたものを見ると、なんと封筒の裏に、はっきりと浮き上がる文字で「Crane & Co.」と書いてある。
うわー、やめてくれ、という感じですが、慌ててチェックしてみると、なんと透かしの方も、味わいのある筆記体からブロックになっている。気のせいか、質感も落ち、色もやや淡くなっているようで、すっかり切なくなってしまった。
この手のことは、なぜか私の好きな伝統的なブランドに結構あって、Barbourも、大きくロゴを縫いつけたりするようになってしまったし、コーチに至っては、あの無骨な、重くて困るといった質感だった革製品が、今や布にコーチブランドの文字がまるでどこかのフランスブランドのようにアレンジされた製品が幅をきかせている始末。
私は、企業の宣伝をするために使っているんじゃないーーーと叫びたくなるような気持ちになるが、まあ、どうも、こういう風にした方が企業として成功しているようで、私が時代からずれているのだろう。
それにしても、かつてのクレインのように、製品は質感で分かる、透かして本物を証しする、ある意味で慎ましくかつ誇りを持つという姿勢はすっかり廃れてしまったのだろうか。
(2007/06/12記)