ヘンタイの匂い

昨日は、とうとう悪魔の館に行ってしまいました。
銀座の奥野ビル4階にあるユーロボックスです。
http://www.euro-box.com/
奥野ビルは、実際、悪魔の館というか、普通ではないビルで、手動式エレベータの映像をyoutubeにアップしてくれている方がいます。
https://www.youtube.com/watch?v=p9bsPOvseyI
ユーロボックスでは、オマスのセルロイドのボールペンを入手しました。
旧アルテイタリアーナのミロード風でしょうか。
とても美しいボールペンで、私が欲しいと思った時とユーロボックスのサイトにアップされた時がシンクロした感じ。

なぜオマスのボールペンが急に欲しくなったかというと、実は、Pen and Message 5周年記念のオリジナル万年筆「Cigar」のせいなのです。
Cigar は、吉宗さんがオマスにお願いして作ってもらっているのですが、これが素晴らしい。
軸は旧アルテイタリアーナのミロードのもので、現在のものとは違い、首軸に模様が入っています。
キャップは、なんと特注品のスターリングシルバーのものが在庫であったので、それに金張をしてもらい、バーメイルにしてあるとのこと。
クリップも私の好きな丸みの強い旧型。
これは、かつてのオマスの万年筆が好きで、特にこれまで入手の機会のなかった人には素晴らしいチャンスではないかと思います。旧型ミロードは全長が135ミリ程度で、現在の140ミリ超のものよりやや小ぶりで慎ましい感じです。
Cigar は40本製作予定で、シリアルナンバー付きということです。
下記にCigarの説明があります。
写真の後ろ姿の男性は、吉宗さんとのこと。背負っているものが感じられるような、よい雰囲気ですね。
吉宗さんも、だんだんヘンタイの気持ちがよく分かるようになってきているのではないかと思います。
http://www.p-n-m.net/contents/narration.html
http://blog.goo.ne.jp/penandmessage/e/79864acc702120bc739f94ab4abaea59

さて、このような万年筆を見ると、これと同じタイプのボールペンを欲しくなってきてしまいました。
私の主力の筆記具は万年筆で、基本的にはどこででも使ってはいますが、掲げられている図の説明をするときにふと振り回したりする場合もあり、そのようなことが予想される出先や会議ではボールペンを使っています。
そのような時のペンのうちの一本として旧型のオマスのボールペンを使ってみようと考え、どこかに売っていないかな、と思ったのでした。
そして、できれば美しいセルロイドのものがいいな、と思って探してみました。
すると、正に私の探していたものがお手頃な価格でユーロボックスにあって、とてもうれしく思いました。

もともとリフィルが付いていなかったのですが、ユーロボックスの藤井さんが、わざわざ伊東屋さんで合うものを買ってきてくれました。
このボールペンのリフィルは、かつてのヨーロッパの標準的なタイプだったとのお話もあります。
藤井さんは、アウロラのものとオマス純正のものを買ってくれていました。
アウロラもオマスも現在の主力はパーカー互換タイプですが、旧型のものも販売してくれています。)
アウロラ Aurora ボールペン替芯 No.131
http://www.aurorapen.jp/goods/leather/ricambi/index.html
オマス ボールペン替芯 (旧アルテイタリアーナ・ミロード用)

(追記)
ヤード・オ・レッドのType1の替芯(バイスロイなどに適合するもの)もいけそうな感じがします。
http://www.thewritingdesk.co.uk/showproduct.php?brand=Yard-O-Led&range=ballpen+refills&cat=refills
尤も、Yard-O-led 自体のrefillは旧ヨーロッパタイプのtype1,4C,パーカータイプ、ゴリアテタイプと幅広いものがありますね。
ヤード・オ・レッドであれば、ローラーボールを買った方がボールペンのリフィルも含めいろいろ使えてよいように思います(って、ヤード・オ・レッドのよな趣味的なペンについて言っても仕方がないですが。)。

今のオマスのボールペンは、リフィルもパーカー互換になり(これはいいのですが)、先端の金属部分も大きくなり、クリップも迫力が増し、キャップ部の飾り帯も三本から一本になっています。
私は、実は最近のボールペンの大きな先端部の金属部分が余り好きではなく、小さい方が好みなので、旧型が入手できて有り難いことと思っています。

ユーロボックスには、万年筆が好きそうな方々が何人もいて、繁盛しているのがうれしく思われました。
藤井さんは、お年は60歳を越えておられるようにお見受けしましたが、笑顔がとても素敵な方でした。

その後、銀座線で上野に転進して、北山珈琲店へ。
傘を差して上野駅から歩いて行く。
ドアの前で傘をたたんでいると、ご主人が向こうからドアを開けてくれる。
「なんか匂いがしましたので」
やはり悪魔の館から来たので、ヘンタイの匂いがしたのだろうか。

パトリオットペンにジェットストリーム芯

_Pen and Message_で購入した、永田さんのパトリオットペンに、jet stream の替芯 SXR-5 を入れてみました。
もともとパーカーレフィル用のペンです。
まず、長さがジェットストリーム芯の方が長いので、もともと入っていたパーカータイプのレフィルの長さに合わせて切りました。
それから、スプリングがジェットストリームタイプのものの方が太かったので、そちらに換えました。というか、ジェットストリーム芯とセットで持ってきた、という感じでしょうか。
これで問題なく収まるのですが、先がジェットストリーム芯の方が少し細いらしく、少々ぐらぐらします。
そこで、セロテープを巻き、余分な部分を切り取り、先が出るようにしました。
これで、パトリオットに誂えた芯のような感じになりました。
こんなに簡単とはちょっとびっくり。
私が今使っているのは白檀ではなく欅ですが、せっかくなので香りの素晴らしい白檀のボールペンにリンクしておきます。
工房楔(せつ)パトリオットボールペン 香木・白檀


ジェットストリーム芯は、
ファーバーカステル ローラーボール ベーシック ポプラウッド
でも使っています。これはジェットストリームの芯がそのまま入ります。
A5のノートのカバーに差したままにしています。


私は筆記具は万年筆がメインで、他は補助的な感じです。
ただ、ワイシャツのポケットには他に何もなくても作業できるようにマルチペンを差しています。
もう10年以上も前に、大変お世話になった方にいただいたものですが、今も現行品としてあるようです。
シャープペンシル(+消しゴム)に加えて、黒、青、赤のボールペンが付いているので便利です。
ボールペンの芯は、オートOHTOのニードルポイント4C を使っています。

(本当は、ワイシャツの胸ポケットには軽く爽やかなペンを差しておきたいところなのですが、最近は実用面からやむなく妥協しています。)


また、常用しているリュックには、ジェットストリームのマルチペンを差したままにしています。

枕元には、天井を向いて書くことがあるので、逆さにしても書くことのできる芯を入れたボールペンを置いています。下記の三菱パワータンクは、逆さの状態では勿論、少し濡れているなどの紙の状態も問わずよく書けるので私はとても気に入っています。
三菱鉛筆  油性ボールペン パワータンク SN-200PT-07 黒24

三菱鉛筆 油性ボールペン パワータンク SN-200PT-07 黒24

本体200円、替芯100円で本当に素晴らしいと思います。
私のものは、いろいろなところでがんがん使ってきたので、文字がすっかり消えてしまい、ボディのハード感が余計際立って格好良くなった、と自分では思っています。
ボールペンらしい漢な書き味で、カランダッシュゴリアテと共に、私としてはジェットストリームより好きかも知れません。

訃報

私は歌には見識がなく、河野裕子さんという歌人を知らないのですが、元日に届いた年賀状に次の句を書いてきてくれた方がおられました。

手をのべてあなたとあなたに触れたきに 息が足りない この世の息が

私にはこの句の意味が年賀状を見たときよく分からなかった。
奥様を比較的近くに看取った方であったし、また周囲の方が亡くなったことがあったのだろうか、とも思ったが、視点がどこにあるのか不思議な感じがしたのだ。

その方が1月4日に亡くなったとの知らせが届く。
改めて年賀状を見返してみると、今は別れの言葉であると思える。

私も世を去る前に、さりげない挨拶を人々にして出立することができるだろうか。

QRコードを名刺に

URLを名刺やパンフレットに記載してあるものがありますが、なかなか打ち込む気にならないところがあります。
QRコードだとどうなのだろうか、と思い、名刺に研究室サイトURLのQRコードを入れてみました。
QRTコードの生成には、サイテックという会社(http://www.psytec.co.jp/)の
QR Code Image
http://www.psytec.co.jp/freesoft/
を使って見ました。

深川不動堂

今日は、夕方、深川不動堂に交通安全の祈願に行ってきました。
その後、門前仲町の「築地市場」で懇親会。

築地市場 門前仲町
〒135-0047 東京都江東区富岡1-4-10 リバーハイツ田川1F
TEL:03-3642-2150
ホームページ http://sakanaya-group.com/12tukijiichiba/04monnaka/

Rosso Rubino

まだ体が本調子ではなく、軽く夕食も済ませたいと思い、Rosso Rubino でキッシュを買い、カウンターで食べる。つい、赤ワインもお願いしてしまった。
回復後、初のアルコール。おいしかった。

今日のワイン
2009 Realda Anselmi
http://www.wineanorak.com/anselmi.htm

ロッソルビーノ
http://rossorubino.jp/shop/

ブリギッタ・森の泉

今日は、この本の中の「荒野の村」を読みました。
実によいお話。
最後の言葉になんと慰められることか。

心清き人よ、時が来たら、安心して君を裁く神の前に出て、こう言い給え。
「主よ、わたくしは、あなたがゆだね給うた金額を、大切にするよりほかできませんでした」と。
君の金高がよしあまり軽すぎたとしても、裁きの神はきっと、人間よりも、もっと慈悲深くお裁きになることであろう。

私も含め、聖書の次の言葉を日々反芻している人は多いのではないだろうか。

マタイによる福音書 25章14節
「天の国はまた次のようにたとえられる。ある人が旅行に出かけるとき、僕たちを呼んで、自分の財産を預けた。 それぞれの力に応じて、一人には五タラントン、一人には二タラントン、もう一人には一タラントンを預けて旅に出かけた。早速、五タラントン預かった者は出て行き、それで商売をして、ほかに五タラントンをもうけた。同じように、二タラントン預かった者も、ほかに二タラントンをもうけた。しかし、一タラントン預かった者は、出て行って穴を掘り、主人の金を隠しておいた。
さて、かなり日がたってから、僕たちの主人が帰って来て、彼らと清算を始めた。
まず、五タラントン預かった者が進み出て、ほかの五タラントンを差し出して言った。『御主人様、五タラントンお預けになりましたが、御覧ください。ほかに五タラントンもうけました。』
次に、二タラントン預かった者も進み出て言った。『御主人様、二タラントンお預けになりましたが、御覧ください。ほかに二タラントンもうけました。』
ところで、一タラントン預かった者も進み出て言った。『御主人様、あなたは蒔かない所から刈り取り、散らさない所からかき集められる厳しい方だと知っていましたので、恐ろしくなり、出かけて行って、あなたのタラントンを地の中に隠しておきました。御覧ください。これがあなたのお金です。』
主人は答えた。『怠け者の悪い僕だ。わたしが蒔かない所から刈り取り、散らさない所からかき集めることを知っていたのか。 それなら、わたしの金を銀行に入れておくべきであった。そうしておけば、帰って来たとき、利息付きで返してもらえたのに。さあ、そのタラントンをこの男から取り上げて、十タラントン持っている者に与えよ。』
だれでも持っている人は更に与えられて豊かになるが、持っていない人は持っているものまでも取り上げられる。 」

ブリギッタ・森の泉

ブリギッタ・森の泉 他1篇 (岩波文庫)

ブリギッタ・森の泉 他1篇 (岩波文庫)