東条英機元首相の手記

今日の新聞に東条英機元首相の手記の記事があった。

8月10日の手記では、「東亜安定と自存自衛を全うすることは大東亜戦争の目的なり、幾多将兵の犠牲国民の戦災犠牲もこの目的が曲りなりにも達成せられざるにおいては死にきれず」(かな部分は原文ではカタカナ)と、重臣が集まった懇談会での自身の発言要旨を記録。
13日には、「もろくも敵の脅威に脅え簡単に手を挙ぐるに至るがごとき国政指導者及国民の無気魂なりとは夢想だもせざりしところ、これに基礎を置きて戦争指導に当りたる不明は開戦当時の責任者として深くその責を感ずる」と自分の考えを記し、当時の鈴木貫太郎内閣や国民を批判している。
(2008年8月12日13時42分 読売新聞)

記事によれば、現在、国立公文書館で公開されているこの文書は清瀬一郎氏の寄贈によるものとのこと。
リーダーシップの欠如とはこういうことを言うのではないかと思います。
私自身も、失敗はもちろん、状況における問題を他人や外部的事情のせいにしていないか常に考えないといけないと改めて思いました。新聞を読んでいると、原因を外部に求める記事ばかりのように思えるときもありますが。


清瀬一郎さんの本では、「秘録東京裁判」を読んだことがあります。
ちょっと題名が際物風ですが、内容はしっかりした、とてもよい本だと思います。

秘録 東京裁判 (中公文庫BIBLIO20世紀)

秘録 東京裁判 (中公文庫BIBLIO20世紀)