入道雲

昨晩の夢は、入道雲がむくむくと湧く夢。
天の一方の縁ともう一方の縁にそれぞれむくむくと湧く。
そして、それに陽光の加減で金色や茜色が差している。
さながら本当の入道が2人大きく立っているようだ。
一方は大きく、他方はそれよりやや小さい。
小振りな方から小さな雲が風に乗り大きな入道に滑っていく。
それは単なる雲ではないのだが、今は思い出せない。
入道雲の舞台の空も、何かを告げるものだった。
そして、私は暫し午睡でもとったのだろうか。
大きな雨音がする。
2階の窓から見てみると、雲たちは透き通ったようになっている。
階下に降りると、仄暗くなった窓際の廊下から、地面に叩き付けられる雨が見える。
これでは夕立のようではないか。
夢の中では、私はそれが夕立ではなく天の何かの動きによってもたらされたものであることを知っていた。