椅子とパソコンをなくせば会社は伸びる

「椅子とパソコンをなくせば会社は伸びる!」という本を読みました。
会社でパソコンに向かっている時間の4割は遊んでいる時間、というお話でした。
自分自身を振り返ってみると、外から見て遊んでいる、というようには見えなくても、パソコンに向かっていることがその時点でベストな時間の使い方であったか、と考えてみると反省するところが多いようにも思いました。
それと、打ち合わせとか会議は立ってやるのがいいのではないか、というお話も面白いと思いました。
確かに、あまり時間を長引かせたくない打ち合わせは立ってやることもありますし、その際、ホワイトボードを使うこともよくあります。私も実はホワイトボードが大好きで、4人以上の打ち合わせではホワイトボードをよく使います。3人くらいの場合は、手元の白紙にいろいろ書いて、それをのぞき込むようにしながらお話をします。また、本や書類を読むときも時間をかけたくないときは立って読んだりします。新聞などはもともと立って読むことにしています。

一番面白いと思ったのは、人事評価のところ。
(1)周囲の評判が100%いい人はダメ
 何を言われてもうなずき、意見を出さず周囲とぶつからない程度に仕事をこなす、人畜無害程度の人だから。
(2)周囲の評判が100%ダメなのはもちろん、救いようがない。
(3)周囲の、60〜70%の人が「悪い」と言い、30〜40%の人が「いい」と言う人が一番いい。つまり、周囲の評価が分かれ、6:4か7:3で「悪い」という人の方が多い人が一番いい。
 これは、臆することなく自分の意見を主張し、上司などと平気でぶつかりながらしっかり仕事をしている人が多いため。
そのまま鵜呑みにするのもどうかと思いますが(そもそも鵜呑みにするような人は、酒巻さんから評価されない)、こうした考え方が適用される場面も少なくないのではないか、と思いました。
私も、自分では温厚な人間だと思っていますが、それでも、これまでの仕事を振り返ってみれば、内部的にも闘いは少なくなかったと思います。酒巻さんに評価されるような実績が残せているかは分かりませんが。

酒巻久「椅子とパソコンをなくせば会社は伸びる!」祥伝社,2005