マツヤ万年筆病院

8月11日には、長崎新地のバスターミナルから浜屋デパート前まで歩く。

浜屋デパート前の停留所から茂木港行のバスが出るのだ。

路面電車の通る道を横断するため、信号を待っていると、正面に「マツヤ万年筆病院」という看板が見える。

あの有名なマツヤ万年筆病院はここにあったのか、とびっくり。

私はすっかり嬉しくなってしまった。

バスが発車するまでの40分間は、ずっとマツヤ万年筆病院で過ごしてしまった。

バスが着くまであと10分くらいになってから、お店の中央右手寄りに置いてあるガラスケースの上に、古山浩一さんが書いた記事が開げられているのを見つける。そこには、古山さんがマツヤを訪ねたとき、お客さんがひっきりなしに来て万年筆黄金時代の光景を見るようだった、と書かれていた。確かに、私がお店にいたわずかな時間でも、お年の人が万年筆のクリップ周りを壊してしまった、と言って持ち込まれたり、子供を連れた若いお母さんが修理の依頼に来たり、二人連れで贈り物にするペンを購めに来られたりと、次々にお客さんが来店されていた。

マツヤは基本的には筆記具しか扱っていないようだったが、筆記具であれば、万年筆、シャープペンシル、ボールペン、筆ペン、ガラスペンなど多様な品物を扱っている。ボールペン、シャープペンシルは、価格の高低ではなく、一定のご主人の基準で選んだものを置いているようだった。その他、万年筆が入るようなペンケースやブロッターなども置いてある。

_Pen_and_Message_のような、或る意味○○紳士的な商品が置いてあるわけではない、真っ当なお店であるが、こうした有り様というのも素晴らしいものだ、と思わせてくれた。

あっという間に時間が過ぎてしまい、お店の方と十分な会話もできなかったけれど、楽しかった。

フルハルターのページ
がりぃさんによる紹介




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