#HHKB20th

今日、こうして久しぶりにエディタを開けたのは、HHKB20周年をお祝いするブログの記事を書くためだ。

私も、HHKBを初めて買ったのはいつだったかよく覚えていない。
自宅にあるものを調べて見ると、HHKB Lite 日本語配列のものがあるが、これが最初に私が手にしたHHKBではないかと思う。おそらく、「馬の鞍」伝説に惹かれて購入したのだろう。時期としては、2003、2004年くらいか。ただ、今ひとつなじめず、そのまま使わずにお蔵入りになっていたようだ。

本格的に_Happy Hacking Keyboard_を使い始めたのは、2006年8月に、墨黒、英字配列のProfessional2を入手してからだ。ちょうど10年前ということになる。
その入手の理由も、端末に対するセキュリティ上の規制が厳しくなり、職場のPCに、コントロールキーとcapslockキーを入れ替えるプログラムをインストールすることができなくなったため、ハードウェア的にコントロールキーがAの隣にあるHHKBを購入した、という割と軽め?のものであったようだ。当時のブログの記事を読み返してみても、HHKBに対する強い思い入れのようなものは感じられない。

しかし、その後、いくつかの著名なキーボードもHHKBと同時に使っていたが、仕事や書き物をするとき、最後に頼るのはHHKB Professional2だった。いろいろなキーボードを繋ぎ換えて使っていたというのもどうかと思うが、HHKBが私にとって、勝負キーボードであった、ということだろう。
そして、2008年頃からは、完全にHHKBが私にとって体の一部となっていた。

今は、自宅で10年間以上使っているProfessional2を引き続き使っていることに加え、オフィスの2台のPCに、それぞれBT無刻印とtype-sをつないでいる。
自宅のprofessional2は、10年以上毎日酷使しているにも拘わらず、今も全く問題なく片腕として活躍してくれている。このような信頼性に加えて、HHKBを使っていると官能的な心地よさがある。打っているだけで気持ちが良いのだ。
私は万年筆も愛用している、どちらかと言えば生活面ではアナログ派なのだが、HHKBは感性に訴える打鍵感がある。柔らかく爽やかな打ち心地の中に凜とした男らしさ、切れ味が感じられる。

私は、HHKBについては、失礼ながら、伝説も含めたブランドを信奉する者ではない。HHKB以上の快感を与えてくれるキーボードが現れることをいつも期待している。
しかし、残念なことに、10年以上使っているこのHHKB professional2以上の存在には、実はBTやType-Sも含めて、出会えずにいる。ことによると、10年間使い込むことによって、万年筆のように私の打鍵の癖に馴染んでくれているのかも知れない。少しもへたりを感じさせないその有り様を見ていると、これからもしばらくはこのHHKBと一緒にチャレンジを続けていくことになるのだろうと思う。