呪い

夢の話。
高貴な人々。男性もいれば女性もいる。若い人も、壮年の人もいる。
彼らが体中に入れ墨を入れる。
その様子を見ていると、電気ノコギリのようなものを使っており、血が出ている。
尤も、所詮入れ墨を入れることに伴うものなので、掠り傷程度のものではあるが、見ていると凄惨な雰囲気だ。
入れ墨の柄は、神像のようだ。
私は、それらの人々が入れ墨を入れていることをある人に話す。
入れ墨を入れた人々は、私を哀しそうに見ていたが、何も言わなかった。
或る、それほど若くない女性の眼差しには深い悲しみがあり、私は切なかった。
後で知ったのだが、彼らが入れ墨を入れたのは、呪いをかけるためであった。
そして、私が話したために呪いが破れてしまったのだった。