昨日見た夢

昨日見た夢。ある高い所から下界に降りていく。私と、もう一人の仲間。
オーバーハングになっているところがあり、降りることができない。
仲間は、小さな突起を辿って降りようとするが、滑ってしまう。
千尋の谷底にまで落ちてしまうか、と思ったとき、クラックに指を掛け、ぶらりと空に浮いている。
私は、手を差し伸べる。
とても届かず、助けられないと思ったが、何だか急に腕が伸びたようにも思え、仲間の手をしっかりと握ることができた。
そして、仲間の手を握ったとたん、体に漲る力を感じた。
その力を、ぐいっと込めて、友を引き上げた。
どしん、と友が傍らの地面に横たわる。
しばらく荒い息をついていると、側に小さな女の子がいるのに気づく。
ラテン系の、金髪の少女だ。
「あなたたち、下に降りたいの?」
と聞く。
そうだ、と答えると、
「私が案内してあげる」
といい、先に立って歩き出す。
気づけば細い小さな階段を下りていく。
それは、古い、格式のあるホテルの階段のようだった。
「はい!」
と少女は少し広い部屋に出て、カーテンを開ける。
外はもう夜で、そこは噴水のある池だった。


私の仲間は、後に私たちを案内してくれた少女と結婚した。


それにしても、久しぶりに、夢でではあるけれど、体に力が漲るとはどういうことか、経験することができた。