私も購入前は、Kinesis Advantage2とMaltronの比較などを海外のサイトも含めて結構見た。
実際に使ってみて思うのは、どちらも、本当によいキーボードだなあ、ということ。
しかも、互換性というか、両方を使っていて、違和感なく乗り入れることができる。
かつ、この2つは、強力な個性があり、まったく違うものなのだ。
無刻印にしてブルーのホームキーをグレイに変えた黒のKinesis Advantage2 LFは、実に静謐な雰囲気をたたえており、禅の境地を感じる。
工業製品としての仕上がりの良さもある。
一方、Maltronの方は、外見も、使用感も、実にレトロというか、手作り感とぬくもり、懐かしさがある。そして、サイトで見る、様々な困難を持つ人々への暖かい眼差しがこのキーボードにも生きていることを感じる。
どちらか一つ、ということであっても、どちらでもお勧めできる。
敢えて言えば、初めて使う人には、工業製品としての安定感のあるKinesis Advantage2という感じになるかも知れないが、それも趣味の問題か。
もちろん、私が健康な頃に愛用していたHHKBや東プレのキーボードも本当に良いものと思う。
ただ、腕や肩の痛みで、それらを使えなくなった人々の選択肢として、これらのエルゴノミクスキーボードは本当にお勧めできる。
分離型のものは、私のように、キーボードをちょっとどかせて紙に万年筆で書きながら考えを整理し、またキーボードを出して使う場合、配置してパームレストをセットする手間が思考と作業を中断させてしまう感じだ。ずっとキーボードで作業をしている人には良いと思う。
薄くて横長のエルゴノミクスキーボードは、私としては、ちょっとキータッチが物足りない感じだった。