Hiroshima Mon Amour

邦題は、「24時間の情事」。
「情事」という言葉は、[愛人」という言葉と同様、現在は品格がかつてより下がってしまった言葉なのでしょう。さもなければ、アラン・レネ監督、マルグリット・デュラス作の原題「ヒロシマわが愛(或いは愛する人、もの)」という、とてもメロドラマとは言えない映画をこんな日本語には訳さないだろう。
実は、ミツバチのささやきを英国amazonで買った人が、他に一番買っているのが「去年マリエンバードで」だった。アラン・レネ監督の名前を見て、やはり嘗て購入してよく見たこの映画を思い出した。

二十四時間の情事 [DVD]

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以前のジャケットは下記。
二十四時間の情事 [DVD]

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不思議な映画だと思った。でも、心に残った。
英国amazonのレビューを見ると、原爆の恐ろしさの映像にショックを受けたことがコメントしてある。
私は、或いは他の日本人も、映像も含めて原爆の恐ろしさは随分見てきたので、この映画では思いは新たにすると思うが、驚きはしないと思う。
http://www.amazon.co.uk/Hiroshima-Mon-Amour-Emmanuelle-Riva/dp/B0007IK5UK/ref=pd_sim_d_h__3/203-8405737-5252716
本質とは関係ないが、この作品で、グランドキャバレーを見て、あんなところに行ってみたいものだ、と思った。
思い立って、数年前、鶯谷にあったそんな場所の一つに、キャビンの中山さんと一緒に行ってみた。
開店早々に行ってみたが、ステージはあったものの、バンドの演奏などはなく、カラオケの場所になっていた。
他にお客さんは誰もおらず、女性もついてくれるのだが、お願いして2階、3階まで案内してもらった。
(私は女性がついてくれる、いわゆるキャバクラのようなところには多分行ったことがない。何か女性をお金で買うように思えてしまう。このときは、グランドキャバレー見たさが先に立ってしまった。)
外国の女性だったので、変な客だと思ったろう。
私としては、私がとても格好いいと思っている中山さんと似ていて兄弟かと思ったと言われたのが光栄。
この映画に出てくる岡田英次は本当に格好いい(関係ないけど、というか、こっちが本来の話でした。)。
30分ほどで帰ってきてしまったが、かつてのグランドキャバレーの雰囲気だけでも偲ぶことができたのは幸せだった。その後、その店も完全に閉めてしまった。
どこかに、この映画に出てくるようなお店はないのだろうか。