塔のある家

pakira_s2007-08-02

三戸の町を通っていたら、立派な門構えの奥に、はっと息をのむような建物が見えました。
車を止めて、門のところに行き、そこから写真を撮っていたら、その商店の番頭さんのような人が、わざわざ写真を撮りやすいように自分がフレームから外れるように動いてくれました。
私が「すばらしい建物ですね。」というと、「社長に話してみます」と言って奥に入りました。
しばらくして、社長さんが鍵を手にしてお見えになりましたが、以前お会いしたこともある方のようで、その建物まで蔵の並ぶ中を歩いていき、中も見せていただきました。
その建物は国の文化財にも指定されているらしいのですが、中もカーテンやガラスまで建築当時(大正時代)の当時のままに丁寧に保存されており、感激しました。
社長さんのお話では、建築を始めたところ、本来の社屋が焼けてしまい、そちらの再建を急ぎ、こちらの洋館の建築は後れてしまったとのこと。因みに、社屋の方は、青森県で一番古いコンクリート建築で、県の文化財になっています。また燃えないようにコンクリートで造ったとのこと。また洋館の建築を再開したら、今度は関東大震災があり、資材がなかなか手に入らず、完成が遅れたとのお話でした。


下記のリストの「佐滝本店」の「佐滝洋館」です。
http://www.tsuchiura.org/~kokentik/nihon/tohoku/aomori/ao-east2.html


先日、ある酒造元の社長さんとお話ししていたら、先代の佐藤さんからは自宅まで集金に来るように言われていて、お店の方には何度も行った、というお話をされていました。
当時はそうして年配の人が若い人を育てていたようにも思います。
(平成19年10月 8日追記)